スペインの小学生が「当たり前に理解していること」とは何か
日本の育成年代を見ていて、こう感じたことは手を挙げてください。
技術はあるのにプレーに繋がらない
良い動きをしているはずなのに噛み合わない
「サッカーを理解している選手」がなかなか育たない
その原因の一つにあるのが、“共通理解の不足” です。
この問題に真正面から挑んでいるのが、高田純氏の著書『小学生から知っておくべき フットボールのフォーマット』です。
この本は何を教えてくれるのか?
ひと言で言うとこの本は、
「スペインの育成年代が当たり前に共有している“攻撃の共通言語”を整理した本」
です。
著者はバルセロナを拠点に指導を続ける日本人コーチ。
現地の育成現場で見てきたのは、
日本では高校年代でも曖昧なことが、スペインでは小学生で整理されている現実。
その差を埋めるために、本書ではプレーを「感覚」ではなく構造・ゾーン・関係性で理解できるようにフォーマット化しています。
「フォーマット」とは何か?
ここで言うフォーマットとは、プレーのテンプレートではなく、考え方の土台です。
例えば本書では、
ピッチをどう区切って考えるのか
どのゾーンでどんな関係性が必要か
前進するためのサポートの形
裏への動きと連動の原則
数的優位をどう作るのか
といった要素が整理されています。
つまり、「今この場面で、何を基準にプレーを選ぶべきか?」を判断できるようになるための枠組みです。
本書の大きな特徴:とにかく“見える”
文章中心の戦術書とは違い、本書はビジュアル重視。
図解で
ゾーンとレーンの捉え方
サポートの種類
前進のルート
フィニッシュ局面での関係性
が示されているので、子どもでも理解しやすく、指導者も説明に使いやすい構成になっています。「言葉で説明できなかったこと」が、図で一気に整理される感覚があります。
■ こんな人に特に刺さる本
✔️小学生年代の指導者
「動け」ではなく「なぜそこに動くのか」を教えたい人に最適。
✔️プレー理解を深めたい選手
センスではなく“考えてプレーする力”を伸ばしたい選手向き。
✔️子どものサッカーを理解したい保護者
試合を見る視点が明らかに変わります。
✔️ チームのプレーモデルを作りたい指導者
共通言語づくりのベースになります。
■ この本は“ドリル集”ではない
注意点もあります。
この本は
✔ 技術練習のやり方
✔ ドリブル練習メニュー集
のような実践レシピ本ではありません。
代わりに得られるのは、
「プレーを理解するための地図」です。
その地図を持った上で、トレーニングを組み立てるのは指導者の仕事。
だからこそ、指導者のレベルアップにつながる一冊でもあります。
■ まとめ
『フットボールのフォーマット』は、
✔ 小学生から身につけたいサッカー理解の土台
✔ スペイン育成の思考法を学べる本
✔ プレーを“構造”で捉える視点をくれる一冊
「うまくする本」ではなく“サッカーをわかるようにする本”です。
岡田メソッドが「育成体系の設計図」なら、
この本は「攻撃理解の言語辞典」。
育成年代の指導に関わる人ほど、読んで損はない内容です。
「なぜスペインの選手は判断が早いのか」そのヒントが、ここに詰まっています。




