少年サッカーに学ぶ、勝負に出る指導と待つ指導
少年サッカーの現場では、「もっと声をかけた方がいいのか」「ここでシステムを変えるべきか」といった判断に、日々悩まされます。
指導者の役割は、技術や戦術をただ教えることだけではありません。
いつ介入し、いつ我慢するかを決めることも、重要な仕事の一つだと考えています。
この「決断のタイミング」は、大人の世界で言えば、組織のトップが大きな判断を下す場面とよく似ている。
指導者=監督|決断は“最後のカード”である
試合中のことを考えてほしい。監督が使える交代カードや戦術変更には限りがあることがほとんど。
少年サッカーでも同じで、ポジション変更、フォーメーション変更、強い声掛けや指示。
これらはすべて、指導者の「采配」だ。
頻繁にカードを切りすぎると、選手は「自分で考える前に指示を待つ」ようになる。
一方で、何もしなさすぎると、試合は流れのまま終わってしまう。
指導者に求められるのは、動く勇気と、待つ覚悟の両立。
選手の状態を見る|技術より“コンディション”
少年サッカーでは、技術や戦術以前に、選手の状態を見ることが欠かせない。
・集中力が切れていないか
・ミスを引きずっていないか
・仲間との関係は崩れていないか
状態が悪い選手が多い中で戦術を変えても、思ったような効果は出にくい。
むしろ混乱を招くことさえある。
だからこそ、今は動くべきか、待つべきかを見極める目が重要になる。
流れが悪い時こそ、指導者は試される
試合の流れが悪い時、指導者は「何かしなければ」と感じやすい。
・声が大きくなる
・指示が細かくなる
・ポジションを次々に変えてしまう
しかし、こうした行動は時に、選手の判断力を奪ってしまう。
流れが悪い時こそ、「今は選手に任せるべきか」「最低限の修正だけでいいのか」と、自分に問いかける必要がある。
時には「失敗を受け入れる勇気」というものも必要かもしれない。
勝負に出る指導|変えるべき瞬間もある
もちろん、「待つ指導」だけが正解ではない。
・このままでは何も得られない
・選手が迷っている
・チームの方向性が見えなくなっている
そんな時には、指導者が明確な決断を示すことが必要になります。
フォーメーションを変える、役割を整理する、一言だけ強いメッセージを伝える。
それは「指示」ではなく、選手が前に進むためのきっかけ作り。
成功する指導、失敗する指導の分かれ目
少年サッカーにおいて、指導がうまくいくかどうかの分かれ目はシンプルだ。
うまくいきやすい指導
・目的が共有されている
・選手の状態を見て判断している
・「なぜ変えたのか」が伝わっている
うまくいきにくい指導
・結果だけを見て動いている
・指示が多すぎる
・選手が考える余白がない
これは勝敗以上に、選手の成長に大きく影響する部分だ。
指導者に求められるのは「答え」ではなく「判断」
少年サッカーの指導者は、すべての答えを持っている必要はない。
大切なのは、「なぜ今、その判断をしたのか」を自分の中で説明できることです。
勝負に出るのか、待つのか。動くのか、任せるのか。
その積み重ねが、選手の成長とチームの未来を形作っていく。
そんなことを思う。ある冬の日、酔っ払いながら。




