サッカー

超満員の国立で刻まれた新たな歴史

神村学園、夏冬二冠で選手権初優勝

第104回全国高校サッカー選手権決勝が、1月12日、国立競技場で行われた。
史上最多となる6万142人の観衆が見守る中、神村学園(鹿児島)が鹿島学園(茨城)を3-0で下し、悲願の選手権初優勝を果たした。

この勝利により神村学園は、夏のインターハイに続く夏冬二冠を達成。
藤枝東、浦和南、東福岡、国見、青森山田に続く、史上6校目の偉業となった。

ロングボールが生んだ先制点

決勝を動かした前線の強さ

試合は立ち上がりから神村学園が主導権を握る。
前半19分、最終ラインから背後を突くロングボールにFW徳村楓大が反応。GKに阻まれたものの、こぼれ球にFW日髙元が冷静に反応し、左足で巻くようなシュートをゴールに流し込んだ。

この一撃で日髙は大会7得点目
決勝という最高の舞台で、得点王を決定づけるゴールとなった。

神村学園のゴールはいずれも、DFラインからのロングボールを起点としたものだった。
競り合いながらもボールを失わず、そこからフィニッシュまで持ち込める前線の強さは、まさに「勝負を決める力」を象徴していた。

全員がうまい、だから崩れない

神村学園の本当の強さ

この試合を通して特に印象的だったのは、個人技術の高さ
基礎基本である「止める・蹴る」の精度が抜群に高く、プレッシャーを受けても安易に失わない。
そしてあらゆるプレーに逃げはなく、前を向き、運び、次のプレーを選択できる選手が、前線だけでなく中盤や最終ラインにも揃っていました。

結果として、プレーの質が落ちない。
穴がない。
チームとしてのクオリティが高く、試合の流れを手放さない。

「あらゆるスポーツは基礎基本が重要である」
その当たり前を、改めて強く実感させられる90分でした。

鹿島学園も見せた意地

決勝にふさわしい攻防

後半、鹿島学園は2枚替えで流れを変えにかかる。
セットプレーからゴールポストを叩く場面や、DF清水朔玖のヘディングシュートなど、幾度もゴールに迫った。

GKプムラピー・スリブンヤコの再三のビッグセーブは、点差以上に試合を締める存在感を放っていた。
最後は試合終盤に追加点を許したものの、最後まで前に出続けた姿勢は、決勝に相応しい戦いだったと言える。

6万人が証明した高校サッカーの力

この決勝戦は、選手たちのプレーだけでなく、大会そのものの価値も証明した。
決勝での6万人超えは大会史上初。
準々決勝、2回戦でも複数会場が完売するなど、高校サッカーが持つ魅力と熱量が改めて浮き彫りになった大会だった。

夏冬二冠という到達点

神村学園、真の王者へ

2021年度の青森山田以来となる夏冬制覇。
そして鹿児島県勢としては、21大会ぶりの全国制覇。

神村学園の優勝は、単なる「結果」ではなく、
スキルを磨き、個を高め、チームとして積み上げてきた時間の結晶だった。

超満員の国立で刻まれたこの一歩は、
これからの高校サッカーにとっても、大きな基準点になるはずだ。

改めて、神村学園の選手・スタッフの皆さんに、心からの拍手を送りたい。

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