サッカー

イタリア代表“失われた16年”の真実と再生へのロードマップ

2026年4月1日W杯プレーオフ、イタリアはボスニアにPK戦で敗北

かつて世界の頂点に4度立ったアズーリが、まさかここまで落ちるとは——

2026年W杯予選敗退により、イタリア代表は3大会連続で本大会出場を逃すという歴史的低迷に陥りました。

これは単なる「不運」で片付けていい問題ではありません。
むしろ、長年積み重なった“構造的問題”がついに表面化した結果といえます。

私、語れるほどの人物ではありませんがイタリアサッカーファンとして我慢できなかったので書かせていただきます。

この記事では

  1. なぜイタリアはここまで落ちたのか
  2. 本当はどうすればよかったのか
  3. これからどう再建すべきか

を、サッカーファン目線で徹底的に整理してみました。

なぜイタリアはW杯に出られなくなったのか?

戦術ではなく「思想」が遅れた

今回の敗退を象徴するのが、プレーオフでの戦い方です。

イタリア代表は

・ロングボール主体
・消極的なゲームプラン
・リスク回避優先

もしかしたらイタリアらしい戦い方なのかもしれませんが、それは“過去の成功体験”に縛られた戦いともいえます。
古くはカテナチオと呼ばれ堅守を誇った戦い方も、アップデートされず見る影もありませんでした。

現代サッカーは

・ハイテンポ
・ハイプレス
・ポジショナルプレー

が主流です。

しかしイタリアはウーノゼロ(1-0)の精神と「負けないためのサッカー」から抜け出せなかった。

結果として勝つためのサッカーができなくなってしまいました。

決定的に足りない「個の力」

かつてのイタリアにはトッティ、デル・ピエロ、ピルロのような「違いを作れる選手」がいました。

しかし現在は「優秀な選手はが世界トップクラスは少ない」というお国事情。

チームとしては成立しても、試合を決める個がいない

これは一発勝負のプレーオフで致命的です。

育成システムの崩壊

最も深刻なのはここです。
現在のイタリアは「才能がない」のではなく「才能を育てられない」構造になっています。

上手くいかない現状打破のために短期的な結果至上主義に走り、各育成チームは戦いやすい型に当てはめたサッカーをするようになりました。

その結果、昔いたようなファンタジスタ型の選手はいなくなってしまいました。

問題点
  • 結果至上主義(育成でも勝利優先)
  • 技術より戦術重視
  • 晩成型の選手が淘汰されている
  • 若手が“型にはめられる”

これが「平均点の高い選手」は生まれるが、スターは生まれない現状になってしまった要因のひとつです。

多様性の欠如

現代サッカーで強豪国と呼ばれる重要な要素の一つが「多様性」です。
フランスのエムバペやドイツのムシアラのような選手の台頭により、多国籍・多文化の融合が強さを生んでいます。

しかしイタリアは 厳格な国籍制度、移民選手の排除的文化によりタレントプールが狭いという現実があります。

保守的な政治が日本でも流行っていますが、欧州では良くも悪くも多国籍他人種当たり前の中、イタリアは1歩引いている状態です。
これが政治的に良いのか悪いのかは置いておいて、スポーツ的な視点で言うと選択肢が少なくなってしまっています。

さらにイタリアでは18歳まで代表資格を得にくい制度が採用されており、優秀な選手が海外に流れてしまっている状況を作っています。

組織の停滞(FIGC問題)

イタリアサッカー協会FIGCの改革遅れも大きな要因です。

政府までもが異例の介入を示唆するほどガバナンスは機能不全。

何人もの元レジェンド選手が問題意識の発言や意見の提出をしても権益を守るために変わらないFIGC。
血の入れ替えができない組織は腐っていくだけといっても言い過ぎではないでしょう

責任を取らないトップ
変わらない意思決定
現場との乖離

「変われない組織」が低迷を固定化してしまっています。

本当はどうすればよかったのか?

結論から言うとドイツ型改革を10年前にやるべきだった

ドイツサッカーの改革は、
主に2000年のUEFA欧州選手権(EURO)での惨敗を機に断行された育成・指導体制の抜本的な見直しを指します。この改革は「ドイツ型」として知られ、技術、フィジカル、戦術的な知性を兼ね備えた選手の育成に成功し、2014年ワールドカップ制覇などの黄金期をもたらしました。また、近年では育成の低年齢化を見据えた新しい試合形式への改革も進行中です。 

ドイツは2000年代に危機を迎え、育成を徹底改革そして2014年W杯優勝

もしイタリアがEURO優勝(2021)で満足せず構造改革に踏み込んでいれば

今回の失敗は防げた可能性が高いというのが各メディアやコメンテーターの意見です。
結果論でしかありませんでしたが「やっておけばよかった」と思われるのも仕方がありません。

イタリア再生への5つの提言

① 国籍制度の見直し

制度から見直していくべきでしょう、強豪国にならって移民2世の早期代表入りを可能にする。
これによるタレントプールの拡大。
これは必須状況でしょう。

イタリアの国としての保守的な姿勢を崩す必要はありません。
既にイタリア国籍を取得して国内に存在している人たちを受け入れやすい形の制度改正だけでも十分な効果があるでしょう。

② 育成の評価基準を変える

  • 勝利 → 成長へ
  • 短期 → 長期へ

今を諦めるわけではありませんが「10年後の代表」を作る視点が必要です。
これは指導者も含めたものです。
ドイツのように若い指導者がどんどんトップチームに関われるようにすることも重要です。

③ セリエAの構造改革

国内リーグについても改革が必要です。
若手起用の義務化と外国人依存の是正に取り掛かる必要があります。

現在のセリエAでは「イタリア人選手の競争環境がある」というよりは、優秀な外国人選手をサポートして勝ち進む傾向があります。

実際セリエAの外国人選手比率は近年では約60〜70%に達し、若手以外のイタリア人選手の割合も減少傾向にあります。

2025年時点では開幕節のピッチに立つイタリア人が初めて100人を割り込み、、EU域外選手の制限はあるものの、グローバル化により外国人主体のチームが増加してしまっています。

④ プレースタイルの再定義

  • 守備重視 → 主導権重視へ
  • 戦術 → 個+スピードへ

「現代サッカーへの適応」まさにこれが必要です。

長年培ってきた精神的なもの文化的なものを変えるのは難しいですが、「失点せずに得点」を狙うのはサッカーの基本です。
軸をぶらさずに改革を行うことは不可能ではないはずです。

⑤ 組織改革

イタリアサッカーをまとめるFIGCの刷新も必要です。

長期ビジョン策定ができる主要委員に組み直す。
政治とサッカーの健全な関係の構築。

ここが変わらない限り、短期的に選手が変われても、また戻る時が必ず来ます。

それでも希望はある

ここまで良くないところば仮まとめましたが悲観する必要はありません。

現在のイタリアにはドンナルンマ、バレッラ、バストーニといったトップクラスの選手は存在します。

少ないかもしれませんがピースは確かにあります。

選手や指導者というピースを増やしながら、制度や協会などのピースをはめ込む枠さえ整ええればまだ希望はあります。

イタリアは“変われるか”

今回の敗退は単なる失敗ではありません。
イタリアサッカーの限界が露呈した瞬間

しかし同時に本気で変わる最後のチャンスでもあります

今のままなら2030年も危うい
本気で改革すれば、10年後にはまた昔のサッカー大国に戻れる!

最後に一言。

イタリアは「弱くなった」のではありません「変わらなかった」だけ。

そしてサッカーの世界では変わらない者は、必ず取り残される。
「学ばないものはやめなければならない」という格言が当てはまるでしょう。

イタリアサッカーファンとして次はポジティブな方向の記事を書きたいものです。

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